指・手首

☆ フェンシングの接触で起こりやすいケガpart 1 ☆

TFCC損傷

1.TFCC損傷とは?
(動画で確認する場合はコチラ☞:https://youtu.be/gjNliRsx9hQ)

TFCCの位置
<TFCCの位置>

TFCCとは、軟骨と靭帯の複合体で手首の小指側に存在します(右図)。ガードクラッシュや、転んで手をついた時に手首を捻ったりすることで起こりやすいケガです。
また、繰り返し手首を使うことで、手首の小指側の組織がダメージを受けることで起こることもあります。

2.セルフチェック ~ ここをチェック ~

前腕の筋肉の柔軟性チェック  (前腕のしなやかさをみてみましょう!)

腕を前に伸ばし、手の平を上に向けた状態と下に向けた状態それぞれで、反対の手で手首を返します。
その時に、前腕部に強い張りや痛みを感じる場合は柔軟性の低下が考えられます。

<判定基準>

手の平を上に向けた状態では、手の平全体が正面を向いているか、
手の平を下に向けた状態では、手の平全体が自分の方を向いているかを確認。

( 動画でチェックする☞:https://youtu.be/5XS1aMdclGU )

TFCC損傷のチェック方法

TFCC損傷のチェック方法を2つご紹介します。
①反対側の親指で、痛みのある手首の小指側を押します 1)
(動画でチェックする ☞ https://youtu.be/awZJsn3wBg0)
②反対側の手で、痛みのある側の手を掴み、手首を小指側に曲げて、少しひねります 2)
(動画でチェックする ☞ https://youtu.be/qUWW7OeQpLA)
どちらの方法も、手首の小指側に痛みが出るようであればTFCC損傷の疑いがあります!

3.セルフトレーニング ~ 手首を痛めないために、こんなトレーニングをしてみよう ~

前腕の筋肉のストレッチ : 動画で詳細をチェック ☞ https://youtu.be/IO0UuarZhnE

腕を前に伸ばし、手の平を上に向けた状態と下に向けた状態それぞれで、反対の手で手首を返します。
肘が曲がらないように注意しながら筋肉をしっかり伸ばしましょう。
15~20秒×3セットを目安として行って下さい。
実施中に痛みや違和感を感じるようであれば無理をせずに中断して下さい。

<負荷が軽すぎる場合はコチラをチェック☟>
https://drive.google.com/file/d/1anqZkHpbgHUr0nhgLOg1qSYf4QpbPaFH/view?usp=sharing

TFCC損傷の予防テーピング : 動画で詳細をチェック ☞ https://youtu.be/iVI2YXUMLvc

使用するのは、非伸縮のホワイトテープ 38mmです。
手首を一巻きできる長さでテープを切り、巻く側の手はパーにしたまま巻きましょう。
親指側から手首の背を通り、小指側へ向かって貼り、そのまま手首を1周巻きます。
強く巻きすぎると血流が悪くなりますので、締めすぎに注意しましょう。

※ 手首のテーピングやサポーターの利用について

手首の小指側の痛みには、TFCCだけでなく、腱鞘炎などが原因であることも少なくありません。
痛みを早く少なくするためには、手首のストレスを減らすことが必要です。
ストレッチや、肘・肩・体幹・下肢に至るまで全身の関節を上手に使って手首への負担を減らすのは大切なアプローチです。
手首に対してはテーピングやサポーターをして、手首を安定させることが有効な手段の一つです 3,4)。一方、注射や手術が必要になる場合もありますので、痛みの強い場合やなかなか改善しない場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な検査・治療を受けましょう。

【参考資料・文献】

  • Tay SC:The “ulnar fovea sign” for defining ulnar wrist pain: an analysis of sensitivity and specificity.J Hand Surg Am.32(4):438–444,2007.
  • Nakamura R.:The ulnocarpal stress test in the diagnosis of ulnar-sided wrist pain.J Hand Surg Br.22(6):719-23,1997.
  • Susan J Barlow:A Non-surgical Intervention for Triangular Fibrocartilage Complex Tears.Physiother Res Int. 21(4): 271-276,2016.
  • 小柳摩毅(監):アスリートケアマニュアル テーピング.pp106-141,文光堂,2010.

☆ フェンシングの接触で起こりやすいケガpart 2 ☆

指の怪我(突き指)

1.フェンシングで起こりやすい指の怪我とは?
(動画で確認する場合はコチラ☞:https://youtu.be/5LD7tNwxV0k)

フェンシングでの指の怪我は、利き腕ではない方の手へ剣が当たったり、ガードクラッシュやアタックの際の接触などによって、指にダメージを受けることで起こりやすいです。
今回は突き指について説明をしていきます。突き指とは、指の関節にある靭帯・腱を痛めてしまう怪我のことをいいます。一言で突き指といっても、脱臼や骨折を伴うこともあるので、注意が必要です(下図)。

突き指

2.セルフチェック ~ ここをチェック ~

指の状態を確認してみましょう

指を痛めた時のチェック方法を3つ紹介します。

①. 指の変形などがないか観察をしましょう。
痛めてしまった指が横に曲がっていないかなど、左右で比べてみましょう。
②. 痛めた場所の確認をしましょう。
痛めた指の関節のどこが痛いのか(内側・外側・背側など)、関節ではなく骨の部分が痛いのかなど押してみて確認しましょう。
③. 関節を無理のない範囲で動かしてみましょう。
指がしっかり曲げ伸ばしできるのか、ほとんど動かすことができないのか、どの程度動かせるのか確認してみましょう。

( 動画でチェックする☞:https://youtu.be/YmAcogFNTes )

セルフテーピング  ~ テーピングを巻いてみましょう ~

突き指に対してのセルフテーピング

指の関節の内側に痛みに対するテーピングを紹介します。

<準備> 非伸縮性 ホワイトテープ 12mm
自分の指1本分程度の長さのテープ×4本
自分の指先~第2関節までの長さのテープ×3本
※ 手の大きさ・指の太さにより長さは変わるので自分の指に合った長さに調整して下さい。

準備~巻き方の詳細は、下の動画を参照してください。

( 動画で詳細をチェック☞ https://youtu.be/rH593_7UbE8 )


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